2014年8月21日木曜日

上り坂と死闘

長男が2歳の誕生日に買ってもらった自転車。
すでに4歳10カ月だけど、これまで十分に練習してあげていなかった。

今日はお出かけの予定がなくて、石神井公園駅のEmioイーストがオープンするということで、私が行きたくて息子をずいぶん説得して出かけることにした。
でかける直前に、玄関に置いてある自転車を見て「ぼくの自転車で行きたい」。
いつものように「ダメだよ」と言おうとしたけれど、急いでいないし、土日にはどうせどこかに行くから時間がないし、ちょっとチャレンジしてみるかな、と。
昼の1時頃、炎天下。
私は赤子を抱っこしながら大人の自転車に乗り、その後ろを長男が付いてくる。私はちょこちょこ後ろを見ながら、時々止まって声をかけながら。
まずは家の周りを2周くらいして、ちょっとした上り坂もOK、下りもOK、と確認したものの、顔が真っ赤ですでにそうとう疲れている。
「駅まで行くの、大変だからやめる?」と聞くも「ううん、がんばる。あきらめないぞ!」とやる気満々。

結構ドキドキして危なげなところもあったけれど、無事駅まで行くことができた。帰りは上り坂だから辛いぞーなんて思いながら。

さて、帰り。
駐輪場から出るところに急な上り坂があって、そこも下りずに漕いで進むと言って聞かない。
私は後ろで支えながら「押してないよ、支えてるだけ」と言ってごまかし、彼はサドルに腰をかけたまま、足で地面を蹴ってやっと登った。数メートルだけどね。
その後、途中に結構長い坂がある。大人ならなんとか下りずに上りきれる、って感じの場所。

案の定、「自分で上りたい」と言って聞かない。
押してあげようか、と言うと拒否。
下りて自分で押せば、と言っても拒否。
泣き叫びながら延々と漕いで進もうとしている。
ちょっとアドバイスすると罵詈雑言が飛んでくる。

とにかく自分でやりたくて激怒して、こういう状態になることはけっこうある。だけど多くは時間がなかったり(次の予定があるとか)、チャンスが限られていたり(1回ごとお金が掛かるとか)、人に迷惑がかかったり(誰かとの勝負ごととか)、自分で気の済むまでやらせてあげられるチャンスってなかなかない。泣き叫ぶ息子をなだめつつ(なだめられないのだけど)、殴られたり泣き叫ばれたりしてやめるしかないのだ。
今回は時間もあるし人に迷惑もかからない(叫ぶ声はご近所迷惑ではあるけど)。
体力が持つまでやればいいと思った。そのあとどうなるか見たかったし。

途中で写真を撮った。こんなに頑張っている姿を残しておこうと。
その写真を撮った時間からかれこれ30分くらい、だからおそらく45分とか、下手すると1時間くらい上り坂と格闘していたのだと思う。
途中で私もちょっとだけ涙が出そうになった。

で、だんだん足が踏ん張れなくなってきた。明らかに体力がない。
すぐ近くに自販機があったので「ジュースでも飲んで休憩して、別の(坂の緩やかな)道で行こう」と言うも「イヤだ」とまたしばらく格闘。
だんだん「無理だー。もう無理だー」という言葉が漏れ始め。怒った顔から穏やかな顔になり、しばらくボーッとしてた。
「休憩する」と言ってジュースを買って飲んだ。
彼的にはこれで終わりにしたくなかったらしく、「ママが押して上ってから、下りたい」という。ジェットコースターのようで面白いのだろう。
すごく楽しそうに下っていったのだけど、なんとカーブのところに駐めていた私の自転車に突っ込んで盛大にコケた。また大泣き。

泣き止んでから坂を上ろうと思ったら、「別の道で行く」という。
道を戻ったのだけど、その途中の小さな坂道でも「もう無理だー」とぽけーっとしている。
で、結局、最初の上り坂を私が押してあげることで決着した。
もう一度坂を押して上って、頑張って家まで漕いだ。

家に帰ってきてくたくたかと思いきや、隣のK君が外にいるとわかると立ち話して遊んでる。なんという体力。
ご飯を食べて、お風呂に入る前に「よくがんばったね」とハグをして、「どんな気持ちだった?」と聞いたら、
「やなきも・・・ううん、いい気持ちだった」「すっきりした?」「うん、すっきりした」と言っていた。

7時半頃次男を寝かしつけに寝室に行っていると、戻ったところソファで寝ていた。やはり。
いろんなことで、これくらい気の済むまで頑張らせてあげられるといいんだけどね。

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