2014年4月9日水曜日

息子の暴力について考える

息子の暴力で久々に引いた。

昨日、小学5年生と一緒に遊んでいた息子。(隣の男の子と仲良しで、その子の友達も一緒に遊んでくれる)
最初は上の子たちが息子に会わせてくれて甘やかして遊んでくれるのだけど、徐々にそれだけでは物足りなくなってきて、さいごには息子がちょっとのけ者になる・・・のはいつものパターン。
最後に遊んだのはボール投げで、誰かがテニスボールを高く投げて、誰が取れるか、みたいなゲーム。
息子は当然なかなか取れない。でもオマケして取らせてもらうと、今度は人がいない方に投げる。
これは前段があって、パパと公園で遊んでいるときにキャッチボールをしていて、パパと逆方向に投げてパパを走らせるという非常にドSな遊びを何度もしていたからだと思う。
で、お兄さんたちはあまり息子にオマケで取らせるようなことをしなくなり、息子が徐々にキレ始める。その予兆はあったんだけど、男のたちの様子を見て「放っておくんだ~、そうか、そういうやりかたもあるのかも」なんて感心していた(甘かった)。
息子が何度も取れなくて苦しんでいるときに、帰りのチャイム(音楽?)が鳴った。鳴ったら帰るんだよ、とは言い聞かせておいた。
息子はおそらく遊びをやめなくちゃいけない寂しさと、最後なのに取れなかった悔しさなどいろいろ混ざって大激怒。それまでずっと優しくて面倒見てくれたH君(最後に何度も投げていた男の子)を殴る殴る。背中をグーで殴り、その後頭もガンガン。H君はずっと殴られるまま・・・。
次男を抱っこしている私は、グーパンしたくらいから遠隔地で「こら、やめなさい!」と叫び、近くに行って腕を掴んで止めさせようとするも、止まらない。
経験上、しゃがんで目線を近づけて話そうとしてもこちらが殴られるし、ぎゅっと抱きしめても殴られる。赤子を抱いているので殴られるわけにはいかず、腕を掴んだままH君に「逃げて逃げて!w」と言うのみ。
息子の腕を掴んで止めようとすると「痛い、痛い」と言いながら引っ張ってしゃがみ、今度は蹴ろうとする。腕を放すと逃げてまたH君を追いかける。という感じ。

最近、隣のお母さんに見てもらっていてその子たちと遊ぶことが多かったのだけど、隣のK君もよく殴っているのだとか・・・。それでも遊んでくれるから調子に乗っているのか。

地道に言っていれば暴力がなくなると思っていたのだけれど、再度よく考えてみる。

寝る前に少し落ち着いている時、「叩いちゃダメだよ。もう叩かないで」というのだけど、「えー、できない」と言う。「さっきパパにもそれ言われたから、もういい」とか言う。前は「わかりました」と言っていたような気がする。怒ると制御が効かないということを自分でもわかってきたのかも。あるいは、殴ることをたいしたことだと思っていない節がある。

で、検索するも、毎回そうなんだけど良い回答ってなかなかない。
暴力的な子供を持ったことのない人の意見はあまり参考にならない。普通に子育てすればそんな暴力的な子になるはずがない、という意見がほとんど。
「親の愛情が足りない」「親が殴るからだ。子供はよく見ている」「ちゃんと話して聞かせないからだ」「一度でも強く叱ればわかるはず」「叩いて教えることも大切」などなど。

叩いて教えることはしないと以前に書いた。脅しや罰も同じで、ついしてしまうこともあるけどなるべくしない。
それ以外はいろいろやっているけれど、なかなか。
強く怒鳴ったり、真剣に静かに叱ったり、自分が逃げたり、しばらく無視したり、手足を押さえつけたり、抱きしめたり、言い分を聞いたり、自分の足を叩くように言ったり。
ただ、どんな方法もわかる年齢というのがあって、以前試したことも「やったけどダメだった」ではなくて、何度も繰り返し試してみた方がいいのだろうと思う。子供は日々成長しているから、前よりわかるようになっているはず。

一度、倒れてみようかな、とも考えた。
夫と示し合わせておいて、私が殴られたら倒れて意識不明みたいな演技をしてみる。もっと手の込んだことをするならお医者さんに扮した友人にでも来てもらって、「大変なことになっています」的なことを言ってもらうとか。でもショックが大きすぎて大変なトラウマになるかもしれないしな・・・。こういうのはよくないかな。と思って却下。

いろいろ効果的な方法を考えたんだけど、どれもしっくりこない。
で、息子の立場になって考えてみた。
今回に限って言えば、息子は何度も「僕に取らせて!」と叫んでいた。にもかかわらず(男の子の遊びだから)取れなかった。で、激怒。「叩かないで口で言って」といつも伝えているけれど、息子にとってみれば何度も口で言っているのだ。

以前何かで読んだ、「○○しちゃダメ」だけでは、子供はどうしていいかわからない。代替案を与えてあげないと。
私ができた行動があるとすればなんだろう。息子がキレそうだと思った時点で「ボールを取りたいなら叫ぶんじゃなくて、H君の近くに行って、静かな声でしっかり『僕にも取らせて』と言ったらどう?」
しかしこれでは、応用が効かない。真剣にお願いしたって聞き入れてもらえないことは多々ある。特に男の子のゲームなんてそんなことの繰り返しだ。やっぱり思い通りに行かないときに耐える力が必要なのか。

友達との遊びで負けても怒らないみたいなスキルは、成長するにつれて身につくと思う。どうしたって負けることはあるし、いつまでも大人が勝利を譲ってくれるなんてことはないから。
息子に必要なのは「いざ怒ったときに殴らない」というスキルなのだろうか。「怒らないで」は大人でも難しい。だから「怒っても殴らない」。そういうことなのだろうか? 微妙。
最近よく遊んでいる同級生のA君。息子より大人しく見えるけど、お母さんにはよく怒り、やっぱりよくグーパンしてくるのだとか。
でも、家の中ならともかく、親が引くほどの暴力を友達にするのは「時間が解決する」というほど悠長に構えていられないような気もする。

さいきんよく聞く「アンガーマネジメント」なのかな。
怒りを押さえつけるのではなくて、上手に付き合う、って聞いたことがある。
「怒ったときにはこうしよう」と教えてあげられるといい。怒って苦しんでいる時、殴りたくなってしまったとき、代わりにこれをするんだよ、って。
まあ、まずは本だな、私の場合。
子供版、アンガーマネジメントの本があるか探してみよう・・・。